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おちゃめインパクト 感想11/15

前書き

所々厳しい感想を書きますが、演劇を初めて10年も経っていない若僧の独断と偏見で書いていることをご承知の上で読まれて下さい。逆に、この感想に対して意見や批判等があれば各々Twitterやブログ等で発信して頂きたいですし、是非それを拝読したいです。基本的にはロクコレを通して、参加団体の方々が演劇に意欲を持って、福岡演劇界が盛り上がる事を期待しています。

公演について

【公演名】

『だって、違くないですか。』

染矢は1公演目 11月15日 20時の会を観劇。

場所は甘棠館Show劇場。30席くらいの小劇場。(当日は満席でした)

1演目、60分の公演。

おちゃめインパクトへのイメージ

おちゃめインパクトは福岡学生演劇祭に出場した時に舞台袖で観たことがあるくらいで、ちゃんと客席で座って観るのは初めてだった。おちゃめインパクトには、劇団名や所属メンバーの印象から地下アイドルっぽいイメージがあったが、福岡学生演劇祭で全国大会に出場したり、福岡若手演劇アワードにノミネートされたりするなどの実績があるので、割りと楽しみにしていた。

 

公演当日、「おちゃめインパクト」という名前やチラシのイメージから、アクリルガッシュの原色を散りばめたカラフルな舞台を思い浮かべながら会場へ入った。

灰色の舞台

しかし、舞台一面は新聞で覆われていた。舞台正面には、クシャクシャの新聞を繋げて作った2畳程の大きさの幕がどーんと配置されている。その継ぎ接ぎの新聞記事の中には「利権にまみれた五輪」という見出しのものもあり、ただならぬ雰囲気を感じた。舞台装置も中々凝っていて、上から新聞で覆われた本のようなモノがいくつも吊り下げてあったり、同じく新聞で覆われたボックスが10個程が無造作に転がっていた。驚いたというか、抹茶パフェが出てくるかなぁ。と思っていたらお茶漬けが出てきた感覚。(まぁ、個人的にはパフェよりお茶漬けの方が好きだから良いけど。)

既視感

演劇の冒頭、一人の女性がその新聞に囲われた空間の中で「ここは、いったい、どこなのだろう?」と言いながらさまよっている。不思議なことに、僕が初めて見るその演技になぜか見覚えがあった。舞台正面を向きながらフラフラと歩く動き。文節ごとに間を開けた独特な説明口調。両手を広げるようなジェスチャー…そうだ。鳥居みゆきだ。

 

 

その役者の一人語りは、鳥居みゆきの妄想劇場の一人芝居にそっくりだった。(そう思ったのは僕だけかもしれないが)それに気づいてからは、僕は笑いを堪えるのに必死だった。もし、そこからマラカスを持って出て来て、突如「ヒットエンドラーン!」と役者が踊り始めたら、確実に大爆笑していただろうな。と考えていた時が、この公演を観に来て唯一楽しんでいた時間だった。

そこから先はあまり覚えていない。

面白い、面白くないとかではない

その演劇は、面白いとか、面白くないという感じではなかった。敢えて、さっきのお茶漬けで例えるなら、出てきたお茶漬けの中にねるねるねるねが入っていた。そんな感覚。

 

劇中では、2人の女性が記憶を失って見知らぬ場所に閉じ込められている。そのうちの一人は「ここから出よう!」と言ったりもするのだが、その会話中に黒電話を見つけると、なぜか「2人でこの黒電話で遊ぼう。」というような展開になる。黒電話は受話器を取って使うのではなく、「Hey Siri」と話しかけると鳴るという仕組みになっていて…ここらへんで僕は集中が切れてしまった。

 

その後も、2人は口論したり、悲しんだり、慰めあったりしているんだが、何か理由があるのではなく、その場の思いつきで話したり、行動したりする。つまり、この2人には登場人物としての動機が全くなかった。逆に言えば、動機が全くない人物のお話を作るとこういうふうになるのか、と勉強になった。

 

お話を作れる人というのは偉いなと思った公演でした。