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将来を見据えた貯蓄

「年金だけでは2000万円不足する」今年の6月に金融庁が発表したフレーズには様々な反応があった。もう、国の年金は信用できない。自分が年金を払っても受給できない。といった反発は大きかった。ただ、最近、何故金融庁がそんな不安を煽るようなことを言ったのか探ってみると、「投資をして貯蓄を分散しろ」という事だった。
それを理解する前提として、年金というのは65歳からの生活費を全て賄ってくれるものではなく、90歳といった超高齢まで生きた場合の「保険」に過ぎない。そして、現役時代の生活と同じくらい豊かな生活を65歳から90歳程度まで送るための資金は自分で投資をして賄って下さい。という事だったのだ。

その投資のために生まれたのが、税金のかからない積立NISAやiDeCoで、20年といった長いスパンで投資を続ける事で貯蓄を増やしたり、節税したりして、上手くお金を運用するためのシステムを政府が作ったという事だ。

ただ、そういう事情は20代〜30代でこそ共有されなければならない情報にもかかわらず「年金無くなるらしいけど、なんか漠然と不安」くらいで済まされているのが現状だと思う。大学生や高校生には目先の就職活動に躍起になっていて、それ以後の事をあまり考える余裕がない。

この情報こそ、テレビなどで若者にも分かりやすく報道されるべきだなと感じる。